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「ワラオBOOKクラブ② ~試し書きの世界~」

2016年09月15日

 

ワラオが図書館で見つけた、気になる本をご紹介します。

文房具売り場に置かれているペンの書き心地を試すメモ用紙、試し書きコーナーを誰でも一度は利用したことがあるはずです。

そこにはどんな文字、絵、記号、線を書きますか?

今回ご紹介する本は、『「試し書き」から見えた世界』(寺井広樹/ごま書房新社)

本の扉には「世界106カ国、2万枚収集!試し書きをとおした世界の紀行文、はたまた文化人類学」と書かれています。

口絵には、試し書きの作品がずらっと紹介され、それを見るだけでも各国の国民性が表れています。(フランスはおしゃれ、インドは計算がいっぱい、メキシコは陽気、など。)

特に興味深かったのはフィンランド。「たいていのフィンランド人は、ムーミンの絵を描けるといわれるほど」ですので、首都ヘルシンキの文具にあった試し書きにはかわいいムーミンとミイのイラストが。しかもとっても上手です。

さて、日本はどうでしょう。

一つの特徴として「ほかの人の書いた線の上には、できるだけ書かない」ことが挙げられています。

「ここに、日本人の潔癖症や人と一定の距離をおきたい感じが現れていて、面白い」を著者は語っています。

ところで、漢字で書かれる試し書きの中で圧倒的多数を占める文字とは何でしょう??

その理由についても書かれていますよ。

とても面白い一冊です。興味のある方は是非どうぞ。